高校生と電車

 

 

今僕は首都圏からギリギリ外れている田舎の大学に通っています。

しかし原付の免許すら持っていないので、移動といえば徒歩か電車がメインになります。

 

バイト先への移動でしか使わないので、普段は土日の昼か夜にしか電車に乗らないのですが、時間帯によって高校生が乗っていることがあります。

 

そんな高校生の存在が、めちゃくちゃ精神に来る、という話でおます。

 

高校時代に何かに打ち込むことができなかった僕は、卒業後、高校生という存在を神格化してしまいました。

でも、甲子園などで一生懸命な彼らをを見て泣いてしまう、ということはあまりなくて、「普通に高校生をしている」というだけで、懐かしいような、誰かに責められているような気持ちになるのです。

 

高校時代は近くのスーパーに寄って、紙パックのジュース(1L100円くらいでめちゃくちゃ安い)を買って、それを飲みながら電車が来るまで電車通学の友人と毎日ダベっていました。

 

僕は電車通学ではなかったのですが、そのうち電車が来る時間を覚えてしまったりして。

今でも覚えています 20:08の次が20:53、次が21:30、とか......

 

そんな、何の役にも立たない記憶ばかり覚えているせいで 意味もなく苦しんでいるのです。

 

さっき、電車の中で全く知らない高校生の2人組が、片方の最寄り駅で「じゃあね」と言って別れたという、そんなことだけで悲しくなって泣きそうになってしまいました。

 

駅の周りには本当に何もなくて、民家の明かりしかありませんでした。

 

あの子は卒業したらすぐ車の免許を取って、もう二度とこんな何もない駅で降りなくなったりするのだろうか。

 

みたいなことを毎回考えていたら電車は元気がなくなるものという固定観念が染み付いてしまったので、就職するとしても電車通だけはしたくありません。いつか線路に飛び込みそうだから。

 

おしまい