〜2021 10/2

すれ違う車の影を飛び越えて宙にいる間だけ全部許して 手のひらの大きさくらいの木漏れ日をけんけんぱする雀のように 紫陽花に乗る雫の向こうには夏花びらと同じ色の青空 早歩きの速度で0時の風が吹く最終電車が追い越していく ストロボとブレーキランプと月…

夢みる頃を過ぎても

眠れなくて 昔のLINEとかTwitterを見ていた 辛そうだけど言語センスはキレキレだったり、夢日記みたいなことをしていてかなりよかった そんな書き散らしを読んでいたら思うところがあったので 残しておこうと思う 定職ではないけど職を手にして、食うものに…

来世

ボルタンスキーが死んでしまった 歌も芸術作品も 作者が死んでしまっても残るという点は素晴らしいものだ ただもう彼の新たな作品を見に行くことはできないのだと思うと 例えようのない悲しみが押し寄せてきた 昨日亡くなった彼は きっと今頃 紫色に光る来世…

いつまでもこのまま

実家に帰ってきた 明日免許センターに行って 免許を取得してくる 自分にはできないと思っていたことの1つができてしまった 頭でっかちに考えすぎる自分には そういうことがいくつかある やってみれば案外できてしまうものだ 5年ぶりに全くの無職になって 3…

志村けんでいつまで笑えるだろう

「変」って最近聞かないな、と思う 言わないな、とも思う 「変」は「おかしい」とかなり似ている 小学生の頃、街を歩くホームレスのおっちゃんをみんなで嘲っていた 橋の下で寝てたとか いつも嫌な匂いがするとか 自分たちと違うものを排斥してバカにする子…

曇りの日

曇りの日が好きだ。 どのくらい好きかというと、空全体に薄く雲がかかっているような日、友人に「いい陽気だねぇ」と言ってしまい訝しがられるくらい好きだ。 もちろん空は晴れているほうが元気が出るし、陽光に当たれば気持ちがいい。洗濯物も乾く。(ここ数…

気配 線路 斜陽

今住んでいるところは昔ながらのアパートだ エアコンには冷房しかついていないし 他の住人が共同のトイレに行けば音ですぐ分かる お湯を出すにはコンロみたいなスイッチで火をつけなければならない いかにも昭和の香りがする 床は変なフェルトが貼ってあって…

ぐちゃぐちゃの頭の中をどうぞ

考えたくないことは考えないようにして ヘラヘラ笑いながら生きている 友人は 前に進むために 僕はずっとここにいるために思考を巡らせ それでもお互いのことを友達だと思っている それもいい 違うから惹かれ合う 人を見放し 人に見放されて また出会う アパ…

4、偶然、運命

運命論者だ 中学のころ 自転車通学者に配られるナンバープレート(学年ごとに色が違って 何か問題が起きるとすぐ特定できる ノーヘルとか)の番号が44番だった 4という数字は日本では忌み嫌われることが多いが うちの母はポジティブ人間なので、「良い」の「4…

歌詞

ドライフラワーを燃やして 取っておいたお揃いのタバコの空き箱を燃やして お揃いの茶碗を割って 火にくべた 燃えないゴミ よく燃えそうな 空虚な日々の消費 歌詞の中の君はずっと同じ 生きながらくたばっている みんなに聞こえるでかい声で歌い出したい夜 …

何者にもなれないまま

思い立って なかなか消せないでいた元恋人の写真を全部消した 旅行に行った時の風景の写真とかも全部消そうと思ったけど せっかくよく撮れているしな、と踏みとどまり 恋人の顔が写っている写真だけを消した 5年後か10年後か(そもそもそんな先のことを考えら…

それもエビ餃子

刹那的に生きることこそが人生だと思っていて 食べたいものがあればお金に余裕がなくても買いに行くし 昼から酒を飲むし 夜まで寝ていたりする 友達でも恋人でもない人から快楽主義だと言われた なるほど 僕にとってお金は快楽を得るための手段で 積み立てた…

1日の中で一番夜が好きだ それも深夜 人の気配がなくていい 今住んでいるところは田舎だけど 深夜に煙草を吸いに外に出ても 車の音もしないような所じゃない 実家と似ている 遠くにオレンジの規則正しい灯りが見えた 道路を照らすあの灯りを見るといつも 家…

墓参り

祖母の墓参りに行ってきた 6/13が命日なので毎年群馬まで行っている 今年は甥っ子と両親と4人だった 母は直売所とパン屋が大好物なので 高速道路は使わず 下道で決まった店に寄りながら向かう 長野を通るので 高原レタスを買い 搾りたての牛乳でできたソフト…

すり減らし

深い器の縁を 確認するように指でなぞり続けて 少しずつ 少しずつ すり減らす あんなにたくさんの水をたたえていた器が もう 皿のように浅く薄い 気まぐれで水を注いでやると すぐいっぱいになる いい調子になって注ぎ続けると ひび割れたところから水は溢れ…

顔 睡眠

今日 用事があって行ったATMの 中についている背後確認用の鏡で自分の顔を見ると まるで浮浪者のようだった 髪は割と短く 清潔感があってもよさそうなものだが 顔に生気がなく 焦点が合っていないような目をしており 死ぬ直前の人のようにも見えた また にき…

あの公園

お盆だ 地元に戻り 高校の友達と久々に会う そのあと いい感じに風が吹いていて気持ちよかったので 近くを散歩する 「線路沿いの裏道の あの公園行こうか」 この3人で行ったことはないけど 地元だからみんなそれでわかる 一段高い所に座って駄弁っていると 1…

中学時代からの友達は 仕事が余程大変なようで 休みの日は一日中寝ているらしい そのかわり まとまったお金が手に入るからと ソシャゲに課金してガチャの結果に一喜一憂している(その方が何かを楽しんでいるような気になれるからそういうふりをしているのか…

一番後ろの席

今にも消えそうな街灯の点滅をしばらく眺めてしまう時 早く消えてほしいのか ずっと不規則に光っていてほしいのかわからなくなる そんな思い出が愛とか命への認識を歪ませてしまった 朝 手を繋いで歩いているカップルを見て こんな明るいうちから仲良しです…

鶏と卵

大学の先輩とものすごく仲良くなって 出会った頃には考えられないような話をするようになった 愛とか 死とかについての話 先輩は明るくて人当たりがいい 友達は多い方ではないみたいだけれど それぞれと深い仲で、僕からしたら羨ましくて仕方ない存在だった …

タイトルなし

いつでも 初めて聞いた時の気分になれる曲はあるでしょうか はい そんな曲はありません 当たり前です しかし僕には幸運なことに一曲だけ それに近い曲があります 相対性理論『ミス・パラレルワールド』 - YouTube 以下は 僕が文字に起こして整理をつけるため…

錆びた街と死んでいく人 と僕

帰省ムードも薄れてきたが 実家に帰ってきた 今年64になる母は仕事中に脚の筋を痛めたと言い 食事中辛そうだった 父はいつもと変わらず静かだ 姉は機嫌が悪いそうで 家族全員に敬語で話していた 心底気持ち悪い 早く家を出て行ってくれ 姉が作った食事は野菜…

川の石をブッ叩いて魚を獲っていた父(小学生)

家の近くに川はあるだろうか 僕の実家にはまあまあデカい川が流れている とはいえ 夏の暑い日に泳いだとか 釣りをしたという記憶はなくて、小学校の頃に一度だけ膝まで浸かって水遊びをしただけだ やはりプールや海が近い地域の子供は川で遊ばないのだろうか…

夢と偶然

去年まではよく夢占いをしていた 火事とか 誰かに殺される夢とか そういう不穏な夢の時は どんな意味があるのか気になって 起きてすぐ夢の内容のメモを取ったり 夢占いのサイトを見たりしていた だけれど インターネットの夢占いは 出てきた物事(例えば火や…

そんなことはみんな知っている

世界で一番好きなものはなんですか、と聞かれてすぐに答えられない 音楽はいいよね アニメも 漫画も ゲーム実況もいい 一日中だって見ていられる、聞いていられる でも世界一じゃない 何でだろう、と考えて、全部受動的なものだからかな、ということになった…

なくなる

実家にいたとき 夜になると隣の犬が一晩中吠えていた 父親は 躾ができていない、飼い主も犬もバカだと毒づいていたが 僕はあまり気にならなかった 夜鳴き(この言葉はたぶん間違っていると思う)が始まってから少しの間は確かにうるさかった けれど そのうち僕…

母と子

実家にいる1歳3ヶ月の甥が可愛い。 本当に姉の子なのかと思うほど可愛い。 何をしても可愛い。 笑えば天使のようだし、 ご飯をボロボロこぼしていても可愛い。 そんな甥っ子はよく眠る。車の中、ザブトンの上。この前は床でも寝てしまっていた。でも夜になっ…

葬い

8/18に祖母が亡くなった。 祖母を知っている人がいるわけではないし、Twitterで言うこともないなと思っていたのだけれど、今日少し思うところがあったのでこっちで話をしようと思う。 鎌倉旅行の帰りの電車の待ち時間、母からの電話で 昨日日付が変わる頃に…

高校生と電車

今僕は首都圏からギリギリ外れている田舎の大学に通っています。 しかし原付の免許すら持っていないので、移動といえば徒歩か電車がメインになります。 バイト先への移動でしか使わないので、普段は土日の昼か夜にしか電車に乗らないのですが、時間帯によっ…

このブログについて

はじめまして。 Twitterでは長文になりすぎる文書を投稿する手段が欲しいなあ と前々から思っていたのですが、某有名ブログはアバターを作るのが嫌で避けていました。作っても白Tのままだろうし。 やはりシンプルisベストですね。使いやすい。 正直iPhoneす…